妊娠経過に伴う姿勢の変化が、産後にそのまま継続している事は多くみられます。
妊娠中のみならず、産後早期では67%の褥婦が腰痛を経験していると言われており、産後の多くの女性は姿勢が崩れた状態かもしれません。
赤ちゃんが誕生した時から、抱っこという動作は四六時中ずっと続きます。そのため、不良姿勢での抱っこ姿勢をとることは、筋骨格系にとっての負担は非常に大きくなります。
そして、腰痛や肩こりなどの様々なマイナートラブルを招いてしまうのです。
立位で赤ちゃんを抱っこするとき姿勢の傾向として、上部体幹が後方変位したsway-backの姿勢を取りやすくなります。
また、左右いずれかの一方で抱える場合には、一側の上肢で支え、脊柱や骨盤が左右に変位し、左右非対称となる傾向があります。
片手で家事など諸々の動作をする場合などに多くみられる姿勢です。
更に多く見られるのは、腰椎を前彎させ、腹部を前方に突出させることです。
骨盤帯に赤ちゃんを乗せ、腹部で支持する姿勢をとる方です。
身体は真っ直ぐ向いているつもりであっても、このような姿勢が骨盤帯の歪みを助長します。
できるだけ腹筋群を使うように意識して抱っこすることが大切です。
また、抱っこの際に常に手関節掌屈位をとり、それを繰り返す事で腱鞘炎などの症状が出現することもあります。
このようなトラブルに悩まされない様に抱っこ姿勢のポイントをお伝えしていきます。
・一側上肢に頼らず左右交互に抱っこすること
・両手での抱っこも併用すること
・両手で抱える場合には手関節は背屈と掌屈を交互に行うこと
これらに注意することで、腱鞘炎の予防または症状の軽減につながります。
また、手を使って抱っこする場合、母親の重心近くである胸あたりで赤ちゃんを抱きかかえ、できる限り脊柱のアライメントを良肢位に保ちます。
脊柱や骨盤が左右に変位した姿勢を避け、
抱き方の工夫で筋骨格系への負担を軽減させ、マイナートラブルの出現を予防することはとても重要となります。
必要によっては、スリングやベビーキャリーを使用することも有効になります。
また、抱っこされている赤ちゃんにも楽な姿勢があり、それらを気を付けることで赤ちゃんもリラックスすることができます。
背中からお尻にかけて、Cのようなカーブで、股関節と膝関節が屈曲位でお尻が体の一番低い位置にあることがリラックスできる姿勢と言われています。
また、密着する事で赤ちゃんも安心、母親も楽に抱っこができます。
母親も赤ちゃんもリラックスして快適に過ごせるよう抱っこ姿勢に気を付けたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました✨
ウーマンズヘルスケア研究会
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